| 2025年10月3日(金)鑑賞 イオンシネマ岡崎(スクリーン6 G-9) |
 |
2025年9月26日(金)公開 / 上映時間:124分 / 製作:2025年(日本) / 配給:松竹
【監督】 山田篤宏
【キャスト】
山縣泰介:阿部寛 / サクラ(山縣夏美):芦田愛菜 / 住吉初羽馬:藤原大祐
/
青江拓哉:長尾謙杜 / 堀健比古:三宅弘城 / 六浦徹:橋本淳 / 野井大輔:板倉俊之
/
塩見亮:浜野謙太 / マチ子:美保純 / 山下静子:田島令子 /
山縣芙由子:夏川結衣 |
【あらすじ】
大手ハウスメーカーの営業部長・山縣泰介(阿部寛)は、ある日突然、彼のものと思われるSNSアカウントから女子大生の遺体画像が拡散され、殺人犯としてネット上で名指しされてしまう。身に覚えのない事態に無実を訴えるも、またたく間に情報は広がり、ネットは炎上状態になる。泰介の個人情報は晒され、日本中から追いかけかけ回されることになってしまう。彼を追う謎の大学生・サクラ(芦田愛菜)や、大学生インフルエンサー・初羽馬(藤原大祐)、取引先企業の若手社員・青江(長尾謙杜)、泰介の妻・芙由子(夏川結衣)ら、さまざまな人物の思惑が絡み合い、事態はさらに混迷していく。泰介は必死の逃亡劇を繰り広げながら、無実を証明し、自分を陥れた真犯人を見つけようと奔走する・・・ |
【感想】
「六人の嘘つきな大学生」の作者である浅倉秋成の同名小説の映画化です。
単なるSNSでの無責任に個人情報を晒すことへの警鐘だけの内容かと思っていたら、他にもいろんな要素が織り込まれていて、私にとっては身につまされる映画でした。
主人公の山縣泰介は、家庭でも職場でも、自分の考えが正しいと押し通すタイプです。一人娘や妻にも厳しく、自分が正しいと思うことを求めます。また、自分のことを仕事ができて職場に貢献していて職場ひとたちからの信頼も厚いと思い込んでいます。娘は、そんな父親に反感を持つのではなく、父親が人に好かれて仲間が出来るようにと、父親のアカウントを作ってSNSで父親に隠れて父親の代わりとなって発信をずっと続けていました。そのアカウントが乗っ取られて、殺人犯の汚名を着せられて逃げ惑うことになります。身に覚えがないならば逃げなくて警察に出頭すればいいという見方もありますが、自分がそういう境遇になって殺人犯に警察からも疑われるかもしれないという怖さを感じたら、冷静に出頭できるかどうかはわかりません。そのあたりの緊迫感も良く伝わってきました。
山縣泰介とは、見かけ、ITが得意かどうか、人間関係に自信を持っている、というところは異なりますが、私と重なるところもあって、自分のことに置き換えて見てしまうところがありました。そのせいで、娘が父親をかばったりするシーンは胸にジーンと来てしまい泣きそうになりました。
ミステリーとしても、山縣泰介に被せられた女子大生連続殺害事件の犯人は最後まで全く分からない展開でしたし、過去の時間軸と現在の時間軸を混乱させるような描き方もあり、それが現在の事件の伏線になっていたという、真実に対する興味を薄れさせない素晴らしい展開・構成でした。
予告で芦田愛菜が「あんたが諸悪の根源だからだろうが!」と強く罵るシーンがあって、その相手は阿部寛だと思い込んでいて、いつそのシーンを観ることができるのか気になっていましたが、実はそれも思いがけない相手に思いがけない思いでの言葉だったことがわかり、ちょっと感動的で驚かされたシーンでした。
ネットで安易に正義感で個人情報を晒すことの危うさ、日頃の人間関係における相手への思いやりや敬意の大切さ、そして、家族と日頃から話し合って尊重しあうことの大切さ、それをあらめて教えられた映画でした。私にとってはとても心に残る良い映画でした。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |
|
|