2025年10月2日(木)鑑賞 Prime Video
2025年5月23日(金)公開 / 上映時間:110分 / 製作:2025年(日本) / 配給:アスミック・エース
【監督】 渡辺一貴
【キャスト】
 岸辺露伴:高橋一生 / 泉京香:飯豊まりえ / マリア:玉城ティナ / ソトバ:戸次重幸 /
 水尾:大東駿介 / 田宮:井浦新
【あらすじ】
人気漫画家の岸辺露伴(高橋一生)はベネチアの教会で、仮面をかぶった男の恐ろしい懺悔を聞く。それは、かつて誤って浮浪者を殺した男がかけられた「幸せの絶頂を迎えた時に“絶望”を味わう」という呪いについての告白だった。男は幸福から必死に逃れようとしてきたが、ある日無邪気に遊ぶ娘を見て「心からの幸せ」を感じてしまう。その瞬間、死んだはずの浮浪者が現れ、男はある試練に挑むことになる。そんな男の奇妙な告白にのめりこむ露伴は、相手の心や記憶を本にして読む特殊能力「ヘブンズ・ドアー」を使用するが、やがて自身にも呪いが襲いかかっていることに気づく・・・
【感想】
「岸辺露伴は動かない」の映画第一弾「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」は配信で観たのですが、印象があまりよくなかったので、第二弾のこの映画が公開された時に映画館で観ようという気持ちは起きませんでした。しかし、配信でならば観ておこうかと思って、Prime Videoで配信された機会に観てみました。

前作は、タイトルに「ルーヴルへ行く」とあるのに、ルーヴルでのロケはわずかでしたが、今回は、全編ベネチアでのロケということで、そういう面では見ごたえのある映画だったと思います。ストーリーも、過去の懺悔と「しあわせの絶頂時に絶望を味わう」という呪いによって、幸せの絶頂とはいつなのか、絶望を望むことは相手の死なのか、などということを考えさせてくれるという点では面白いと感じました。

しかし、その懺悔や呪いのきっかけが、現地の人間に不当な仕打ちを受けていた労働者が、不意に現れた浮浪者にあのような態度をとっても仕方がないと思うし、だからといってあのような恨みや呪いが正当化されるのかというところが、一番にひっかかってしまいました。そこが納得できないと、以降の懺悔と呪いの展開はまったく心に響きませんし、ストーリーのリアル感を感じませんでした。

岸辺露伴のドライなキャラクターや陰気な雰囲気の中で、この作品の救いは天然で明るい泉京香(飯豊まりえ)の存在です。今回は岸辺露伴との掛け合いは少なかったですが(ふたりが結婚したことへの配慮?)、イタリア語もわからないのに、イタリア人とでも心で打ちとけて話ができるだろうという想定で、日本語とイタリア語で直接会話している演出が面白かったです。

「岸辺露伴は動かない」は、原作コミックの雰囲気を理解していないと良さがわからないのかもしれません。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。