2026年1月30日(金)鑑賞 U-NEXT
2025年5月10日(土)公開 / 上映時間:99分 / 製作:2023年(日本) / 配給:MomentumLabo.
【監督】 柳裕章
【キャスト】
 星隆史:近藤芳正 / 大林明彦:村田雄浩 / 大林沙耶:東茉凜 / 城田圭一:西園寺章雄 /
 城田光子:和泉敬子 / 徳本正平:仲野毅 / 山里俊:西尾塁 / 水原美緒:しまずい香奈 /
 佐伯直也:小堀正博 / 中野沙織:武田暁 /
 リク:中川裡斗 / ユウキ:白井孝誠 / ユウト:栗野結惺 / ソウタ:池田壮良 / イノ:長三伊乃 /
 ルイ:永尾琉衣 / 少年0:中谷悠希 / 盲目の少女:村上真唯 /
 フランス人旅行者・兄:マリユス・オブロン / フランス人旅行者・妹:マノン・オブロン
【あらすじ】
子どもたちや常連客で賑わう京都・下京区の喫茶店「そのうちcafe」で、大林沙耶(東茉凜)と名乗る若い女性が働きはじめる。不器用ながらも懸命に働く沙耶は、店主の星隆史(近藤芳正)や常連客の間で注目の的となるが、そんな彼女の姿を遠くから盗み見る男がいた。星が問いただすと男は沙耶の元義理の父(村田雄浩)で、セクハラの冤罪により大学教授の職を追われホームレスになったという。自身も元妻から一方的にDVを証言され娘と生き別れた過去を持つ星は、沙耶と元義理の父との再会の場を設けようとする。しかし星にとって思いがけない事実が明らかになり、彼らはそれぞれの過去や事実と再び向きあうことになる・・・
【感想】
この映画は、ネットか雑誌かどこかで目にして気になっていた映画で、長女の持つ29日期限のU-NEXTのポイントで購入させてもらって鑑賞しました。

京都の実在する喫茶店が舞台になっているのですが、登場人物に京都らしさが感じられず(京都出身ではない設定なので仕方がないですが)、シーンも喫茶店と住んでいる部屋のシーンがほとんどなので、京都を舞台にしている必要性を感じませんでした。

ストーリーはちょっと意外性もあって(読みの鋭い人は最初にわかったかもしれませんが)、父親と娘の問題を扱っているので、心に響くところもありました。マスターも元大学教授も、ともに事実無根の疑いをかけられて大切な家庭を失ったということで、ひとつ間違うと同じような境遇に陥る社会の問題性も感じる内容でした。

しかし、マスター、元大学教授、沙耶の行動や言動にちょっと違和感を感じるところが多かったです。そもそも沙耶はなぜマスターのことを知って喫茶店を訪れたのか、そのあたりの経緯や感情もあまり見えません。マスターは、いくら娘が素性を騙していたとしても自分に会いに来てくれた娘にあんな態度をとることができるのか、そして真面目な場面でなぜ娘を傷つけるような深刻な嘘をつくのか。元大学教授は軽いところがあったり過剰な感情表現などが気になり、事実無根の罪をきせられた暗さや闇や悲しみを感じないので、ずっと浮いているように感じました。個人的な感想としては、この役に近藤芳正と村田雄浩はちょっと合っていないのではと思ってしまいました。沙耶役の東茉凜は、最初に喫茶店に来た時は動きも不自然で役柄なのか演技がうまくないのか掴み切れないところがありましたが、親に対する今までの思いを感情的に話すシーンはこちらの感情も揺さぶられて泣きそうになりました。

些細なことですが気になってしまった点もいくつかあって、沙耶は料理が上手という設定なのですが包丁の動きはちょっとぎこちなかったように見えてちょっと気になりました。また、沙耶の誕生日を祝うケーキなのになぜローソクが無いのかも気になりました。その後でそのケーキをマスターの顔にぶつけるので、その布石だとしても誕生日ケーキにローソクが無いのは違和感大です。

物語としては、事実無根の罪で娘と離ればなれになって過去のまま止まってしまった父親と娘の愛情と絆、それを娘が現れることで解きほぐしていく優しい映画ではありましたが、父親の言動に共感できなかったり、父親役のふたりの俳優のクセが強すぎるのが私には気になってしまって、そこがちょっと残念に感じた映画でした。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。