2025年9月17日(水)鑑賞 イオンシネマ岡崎(スクリーン2 K-10)
2025年9月12日(金)公開 / 上映時間:127分 / 製作:2025年(日本) / 配給:東宝
【監督】 田中亮
【キャスト】
 神尾武史:福山雅治 / 神尾真世:有村架純 / 釘宮克樹:成田凌 / 池永桃子:生田絵梨花 /
 柏木広大:木村昴 / 原口浩平:森永悠希 / 牧原悟:秋山寛貴 / 杉下快斗:犬飼貴丈 /
 九重梨々香:岡崎紗絵 / 池永良輔:森崎ウィン / 柿谷誠一:丸山智己 / 津久見絹恵:濱田マリ /
 神尾真世(中学生):稲垣来泉 / 釘宮克樹(中学生):柊木陽太 / 津久見直也:西浦心之助 /
 中條健太:伊藤淳史 / 小暮大介:生瀬勝久 / 神尾英一:仲村トオル
【あらすじ】
結婚を2カ月後に控えた神尾真世(有村架純)は、父・英一(仲村トオル)が殺されたという報せを受け、コロナ禍以降足が遠のいた故郷へ戻る。教師として慕われていた父が殺された真実を知ろうとする真世の前に、元マジシャンの叔父・武史(福山雅治)が現れる。武史は警察を頼らず自らの手で犯人を見つけるという。真世も真実を知るために武史に協力する。かつて教師だった父を殺した犯人は、教え子である真世の同級生の中にいるのか。武史と真世は、父が殺された謎に挑むことに・・・
【感想】
この作品は原作小説を読んでいるので、どんなふうに映像化されているのか興味がありました。家族も誘ったのですが、我が家の女性陣は福山雅治があまり好きではないらしく、一緒に観に行くのを断られたのでひとりで観に行ってきました。

原作は、500ページ以上もある長編なのですが、そのページ数の割には物語が冗長に感じましたし、謎解きも単調で神尾武史の推理があまりにも都合がよすぎる感じがして、東野圭吾の作品にしては物足りなさを感じましたので、映画ではどのように表現されているのかがとても興味ありました。

小説の冗長に感じた部分は簡略化されたり省略されたりして、テンポよく描かれていましたが、ストーリーは原作を完全に踏襲されています。簡略化されたデメリットとして、各登場人物の背景の描き方が薄いので、教え子たちに対してこいつが犯人かもしれないという思いが深まりません。そのせいで犯人の意外性もなく、驚きや騙された感は乏しく、ああそうなのね、という感じでした。これは私が原作を読んでいて犯人を最初から知っているからということもあるのかもしれません。未読の場合は、もっと違う感想を持ったかもしれません。

原作との大きな違いは、原作では教室から逃げ出した犯人は外で待機していた警察に確保されますが、映画では犯人が最後に屋上から飛び降りて、それを武史の派手な仕掛けで助けるという形になっていました。うまくいったからいいものの、これで犯人が飛び降りる場所が想定とは違っていて(飛び降りるようにうまくフェンスが壊れていましたが)死んでしまっていたらという思いもよぎりますので、これはちょっとやりすぎかなという感じでした。

ブラックショーマンである武史のキャラクターは、原作でも感じたのと同じように、ちょっと魅力が足りない感じです。推理の頭の回転は素晴らしいですが、マジックやイリュージョンが非現実的なところもあって魅力になっていないし、役に立つのはスマホなどをさりげなく奪ってデータを盗み見したり、隠しカメラを使うというところくらい。それもあまり好ましい行動ではありません。それにそういう能力を認めると何でもありになってしまうような気がします。武史を福山雅治が演じると魅力が出るかなと思っていましたが、いつもの福山雅治であって、ブラックショーマンという新しいキャラクターを感じることはできませんでした。

原作を読んでいるせいでいろいろと感じることがありましたが、福山雅治と有村架純のコンビは悪くはありませんでしたので、退屈することはなく楽しめる映画ではありました。

なお、赤い橋の光景に既視感があると思ったら、地元の香嵐渓がロケ地だったそうです。パンフレットにも掲載されていますが知りませんでした。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。