2026年1月17日(土)鑑賞 Netflix
2023年6月23日(金)公開 / 上映時間:86分 / 製作:2023年(日本) / 配給:トリウッド
【監督】 山口淳太
【キャスト】
 ミコト:藤谷理子 / タク:鳥越裕貴 / 番頭:永野宗典 / 料理長:角田貴志 / エイジ:酒井善史 /
 ノミヤ:諏訪雅 / クスミ:石田剛太 / スギヤマ:中川晴樹 / 猟師:土佐和成 /
 チノ:早織 / ヒサメ:久保史緒里 / キミ:本上まなみ / オバタ:近藤芳正
【あらすじ】
京都・貴船の老舗料理旅館「ふじや」で仲居として働くミコト(藤谷理子)は、別館裏の貴船川のほとりにたたずんでいたところを女将に呼ばれ、仕事へと戻る。だが2分後、なぜか先ほどと同じ場所に立っていた。そしてミコトだけでなく、番頭や仲居、料理人、宿泊客たちもみな、同じ時間がループしていることに気づく。2分経つと時間が巻き戻り、全員元にいた場所に戻ってしまうが、それぞれの記憶は引き継がれるのだ。人々は力をあわせてタイムループの原因究明に乗り出すが、ミコトはひとり複雑な思いを抱えていた・・・
【感想】
なんとなくNetflixでの配信映画を検索していて見つけた映画でしたが、なかなか面白くて楽しめる映画でした。

あることが原因で、貴船神社を中心とした範囲で時間が2分経つと巻き戻されるという現象が発生、というシチュエーションですが、その設定が無理なく変な縛りも無くすっと腹に落ちてきて、疑問や納得いかないということがなく、繰り返される時間に登場人物が振り回されて、時間のループからなんとか脱出しようとするドタバタをしっかりと笑えて楽しめました。2分経つと、それぞれがスタート地点に戻って始まるという単調な繰り返しなのですが、記憶は残るのでスタートする時の感情ややるべきことが変化して飽きることはまったくありません。繰り返すことによって世界線がずれるという設定で気候もそのたびに変化するので(実際は撮影時の気候の違いの理由付け)、貴船のいろんな景色を観ることができるという楽しさもあります。主人公の藤谷理子の表情や声も魅力的で可愛いです。同じ中居のチノ(早織)もいい味を出しています。

ドタバタの中にも、お互いが理解し合えるためには時間が大切なのだということも感じましたし、時間ループの原因かもとそれぞれが思った「時間が過ぎなければいい、時間が止まればいい」という感情についても、前向きに時間と向き合う大切さも感じました。

そして、ラストでわかる時間ループの原因がわかります。ここでオープニングで貴船神社本宮に参拝していた女性の正体がわかり、笑ってしまうような外観のハイテク乗物が登場します。この発想とオチも素晴らしいです。ミコトの恋人・タク(鳥越裕貴)がフランスに行ってしまうことで悩んでいたミコトを、ヒサメ(久保史緒里)との共通項として遠距離恋愛の話でつなげたことも、前向きな結末として素敵でした。そして最後のミコトとタクの願い祈願。「一緒にお参りしよう」と言いながら貴船神社の石段をおりてきたのであれっと思ったら、2人が祈願したのは縁結びで有名な貴船神社の結社。すべてにふっきれたようなミコトの顔のアップで終わるエンドも良かったです。

ストーリーも面白かったですし、キャストも良かったし、貴船神社は何度か行ったことがあるので懐かしい気持ちもありましたし、川床のある料理旅館の内部を垣間見ることができましたし、とても楽しめる良い映画でした。

なお、舞台となった貴船神社鳥居前の元祖川床老舗料理旅館「ふじや」が内部も含めて全面協力しているのはすごいと思って観ていたら、主演の藤谷理子が「ふじや」の娘だと聞いて納得してしまいました。行けるものなら、一度は「ふじや」で贅沢に料理を楽しみたいものだと思ってしまいました。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。