2024年11月15日(金)開始 2024年11月17日(日)読了
作品情報
タイトル 幸せな家族 そしてその頃はやった唄
著者 鈴木悦夫
シリーズ
初刊出版社 偕成社
レーベル Kノベルス 033
初刊発行日 1990年1月1日
書籍情報
出版社 中央公論新社
レーベル 中公文庫 す-31-1
判型/ページ数 文庫判/352ページ
初版発行日 2023年9月25日
版数 第4刷
発行日 2024年6月10日
定価(本体) 900円
購入日
これも長女が買っていた本です。1990年の作品の復刻文庫となります。

保険会社のCMキャンペーン「幸せな家族」のモデルに選ばれた中道家は、父・勇一郎、母・由美子、長女・一美、長男・行一、次男・省一の5人家族。しかし、写真家である父は仕事を理由に撮影はなかなか進まず、やがて不気味な唄の歌詞にあわせたかのように、次々と家族が死んでゆく・・・というストーリーです。

物語は省一が語り手となって進みます。登場人物は、勇一郎の友人・西浦、CMを撮影スタッフ・森山、谷口、秋山、省一の友人・松倉、柴田、刑事・重田、梅沢が事件に関係する人物となります。次々に家族が死んでいくのですが、刑事によるアリバイ確認で、犯人であるべき人物は早い段階で除外されていくのと、省一の語りに匂わせがあることから、早い段階で犯人の予想はついていきます。死んだ理由への興味と、予想に対するどんでん返しがあるのかと思って読み進めましたが、最後まで予想通りで期待した驚きという内容はありませんでした。退屈ではありませんが意外性もありませんでした。省一は小学6年生とは思えない大人びた感じですし、逆に行一は中学2年生にしては子供っぽい。一美は話し方が丁寧すぎて高校2年生とは思えず時代を感じます。一美と省一の関係も姉弟というには深い闇的な普通ではないつながりを感じてしまいます。父親も美しい一美を娘というよりも被写体として溺愛しているのもちょっと気持ちが悪いです。母親の鬱的な病状に対しても世間に対する目とか一時代前の捉え方です。時代設定を1980年代であることを意識して読む必要があります。

ちょっと変わった家族の歪んだ関係ということでは興味深い作品でしたが、ミステリーとしては期待外れでした。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。