2024年12月12日(金)鑑賞 イオンシネマ名古屋茶屋(スクリーン5 J-6)
2024年11月08日(金)公開 / 上映時間:122分 / 製作:2024年(日本) / 配給:ハピネットファントム・スタジオ
【監督】 石井裕也
【キャスト】
 石川朔也:池松壮亮 / 三好彩花:三吉彩花 / 岸谷:水上恒司 / イフィー:仲野太賀 /
 若松:田中泯 / 中尾:綾野剛 / 野崎将人:妻夫木聡 / 石川秋子:田中裕子 / AI(声):窪田正孝
【あらすじ】
工場で働く石川朔也(池松壮亮)は、同居する母・秋子(田中裕子)から「大切な話をしたい」という電話を受けて帰宅を急ぐが、豪雨で氾濫する川べりに立つ母を助けようと川に飛び込んで昏睡状態に陥ってしまう。1年後に目を覚ました彼は、母が“自由死”を選択して他界したことを知る。勤務先の工場はロボット化の影響で閉鎖しており、朔也は激変した世界に戸惑いながらも、友人・岸谷(水上恒司)の勧めで、カメラを搭載したゴーグルを装着して遠く離れた依頼主の指示通りに動く「リアル・アバター」の仕事に就く。ある日、仮想空間上に任意の“人間”をつくる技術「VF(バーチャル・フィギュア)」の存在を知った朔也は、母の本心を知るため、開発者の野崎(妻夫木聡)に母を作ってほしいと依頼。その一方で、母の親友だったという三好(三吉彩花)が台風被害で避難所生活を送っていると知り、母のVFも交えて一緒に暮らすことになるが・・・
【感想】
私は21:35からの「本心」、長女は21:55からの「THE SIN 罪」を観たくて自宅から37km離れた映画館に行ってきました。「本心」はこのあたりでは最後の上映館となります。

観た感想は、映画の中のリアル世界そのものが、観ている側からするとリアル世界に見えません。たった数年で世の中の貧富があんなに2極化して差別意識が強くなり、自殺も認められる、コンプラインスもあったものではない世界になるというのは、リアル感、説得力に欠けます。すべてがどこか違う世界で起きているような雰囲気でした。なので、登場人物に感情移入できるかどうか以前の、映画に入り込むこと自体が難しかったという感じでした。

全体的にシュールな内容で、面白かったかと聞かれればそうでもない。つまらないかといわれれば、それもそうでもない。観ていて感じるいろんな疑問もスッキリと解消されるわけではなく、もやもやのまま終わります。観る側の解釈に任せる、そんな気がします。しかし、くだらないと切り捨てる作品ではなく、人間の本心ってどこにどういう形であるのか、それが本当に本心なのかを考えさてくれる作品ではありました。

人間は誰でも人に話していないことがある。人の本心がどこにあるかは、周りの人も本人も分かっていないのかもしれません。ましてやいくら情報を集めたとしても、AIにその人を再現できるものではないでしょうし、死んでしまった人の本心を引き出せるものではありません。お互いに生きて接している時が大事で、そんな時間を大切にすべきだと思わされました。

結局、朔也が昔起こした事件の本心、三好彩花の正体、朔也の彩花への思いは何だったのでしょう。好きな女性とのことを教師がバカにしたから?三好と母が助けようとした黒猫との関係は?好きだったのにイフィーに譲った?いろいろとモヤモヤが残りました。

平野啓一郎の作品はじっくり読んだことはありませんが、私にはこの作品の世界を理解することはできませんでした。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。